2017
22坪の広さに夫婦＋子供4人の家族6人で住むという事から、限られた床面積の中に各スペースを合理的に計画する事が求められた。
変更できる壁に限りがある壁式コンクリート構造の為、既存の配置をほぼ活かし、床面の拡張、隙間の発生によりスペースを拡大する試みを行った。
そこでまず、将来間仕切可能な子供室をリビングの両サイドにそれぞれ配置。必要に応じて子供室とリビングが連続した空間として使える配置とした。
ひとつの子供室は、ベッドスペースを上部に設け、その下にデスクなどを置くスペースを確保。もうひとつの子供室は、2段ベッドタイプとし、ずらして配置する事で出来た隙間に収納を確保した。子供達がはしごを登ったり、こもったりして楽しむ事ができる子供室になるよう考えた。
夫婦の寝室は、布団を敷く部分の床を上げ、その床下の隙間を活用して布団等をしまう収納を確保した。
壁一面のリビング収納棚には、窓と間にわずかな隙間をつくり、洗濯物干しスペースを設けた。このわずかな隙間は冬季の窓から冷気を和らげる空気層の役割も担うよう意図した。
キッチンダイニングはカウンター付対面キッチンとし、料理をしている間、その周りで子供達が勉強をしたり、食事をしたりできる、合理的かつ家族が集まって楽しめるスタイルとした。
限られた床面積の中に各スペースを合理的に計画し、4人の子供達の個々のプライベートな居場所をつくりだし、家族が離れたり、集まったりして楽しく生活できる家を目指した。
所在地 ：札幌市豊平区
主要用途：住宅
竣工年月：2017年10月
専有面積：72.53 m2
工事種別：改装工事
施 工：株式会社 丸繁 赤坂建築
撮 影：古瀬 桂